« 宮~ラブ・イン・パレス#1 | トップページ | 『大人のための韓国現代童話集1』④ »

2007年6月16日 (土)

삼무도

突然ですが、「삼무도(三無島)」という言葉を聞いたことがありますか?
「제주도(済州島)」を指して、このように言うことがあるんですよね。

実は、今日読み始めた「韓国現代史」(文京洙著/岩波新書)の
제주도に関する文章の中に出てきた言葉なのですが、
以前、授業で使っていた教科書(梨花女子大出版部)に出てきたことがあるんです。

それを思い出して、久しぶりにその教科書を開いてみました。
「아름다운 제주도」という読解用の短いエッセイがあり、
제주도は暖かくて美しい景色の島で、新婚旅行で行く人も多く、
돌하루방(島の守り神存在)がいたるところにあるというような内容です。

そこで「삼무도」が登場し、
「제주도에는 도둑이 없고 거지가 없고 집에 대문이 없다고
(済州島では泥棒がいなくて、物乞いもいなくて、家に門もない)」
ことから「삼무도(三無島)」と言うと書かれていました。
私はこの授業を受けたとき、「南国の楽園」みたく제주도をイメージしたのを覚えています。
気候が温暖で、生活が豊かで、人々が信頼し合っているからこそ、泥棒もいない、物乞いもいない、家には門もなく、他人が出入りしても何の問題がない…そんなイメージでした。

それが今日「韓国現代史」を読んで、すっかり覆されてしまいました。
そこには、제주도の歴史について、
朝鮮王朝の仁祖代のとき島民は「出陸禁止令」が出て
―つまり島から出ることを禁じられ、제주도は「絶海の孤島」となり、
火山のために痩せた土地で過酷な労働を強いられたとありました。
そしていつの頃からか「삼무도」と呼ばれるようになり、それは「勤勉で睦まじい済州島社会の共同性を示すとともに、奪いとる余剰さえないような、貧しく厳しい生活の有様をも物語っている」とまとめられていました。

教科書には、まるで観光案内パンフレットのように、
明るく제주도が紹介されていたのですが、
歴史をひもとけば暗く辛い時代もあったんですよね。

ちょっとショックなできごとでした。

|

« 宮~ラブ・イン・パレス#1 | トップページ | 『大人のための韓国現代童話集1』④ »

コメント

済州島は삼다도(三多島)というのは聞いたことがありました。
石と女と風が多いからだそうです。
そのせいか、私の中で済州島は風がビュービュー吹きまくる石ころだらけの島というイメージでした。あと、政治犯が流されてくる島。
行ってみたくなってきました。ハルラ山にも登ってみたいし^^

投稿: テラ | 2007年6月16日 (土) 20時31分

>テラさん。

教科書には「삼다도」も同時に載っていて、
テラさんの説明どおりのことが書いてました。
ハルラ山は登ってみたいですね。^^
「キムサンスン」にも出てましたよね。

投稿: nikka | 2007年6月16日 (土) 22時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 宮~ラブ・イン・パレス#1 | トップページ | 『大人のための韓国現代童話集1』④ »