『해변의 카프카』제18장
第17章★honeybee★さんに続いて、第18章(일소에 부친 살인밤의 자수「一笑に付した殺人犯の自首」)です。
まず、この章で気になった表現から。
일소에 부치다 一笑に付す
더군다나(=도구나) そのうえ、しかも、さらに
잰걸음으로 足早に
*辞書に載っていなかったので、네이버で調べたら、「보폭이 짧고 빠른 걸음」とありました。
용케 よくぞ、気丈にも、けなげにも
*용하게=용하다+게の縮約形
용하다…腕がいい、上手だ、すばらしい、ばか正直だ
나리 王子様、身分・地位の高い人の尊敬語(殿)、旦那様
*경찰관 나리 警察官殿→本家では「お巡りさん」でした
以下、あらすじと感想です。
気がつくと、ナカタさんはゴマちゃんを探しに通っていた空き地にいました。どうしてここにいるのか、さっぱり見当がつかないナカタさん。ジョニー・ウォーカーをナイフで刺した、その感触まではっきり覚えているのに、なぜか洋服に血しぶきひとつついてないし、なぜか猫たちとも会話ができなくなっていました。
無事、ゴマちゃんをコイズミさんのお宅に帰してあげた後、ナカタさんは交番に向かいます。そこで若い警官に、事の一部始終(ナカタさんが覚えていること)を話しますが、警官はまともに受け取らず、そのままナカタさんを帰してしまいます。
翌日中野区の一角に、突然、空からイワシとアジが大量に降ってきます。それは、ナカタさんが前夜、警官に予言したことでした。さらにその翌日、一人の彫刻家が自宅で殺されているのが発見されます。その頃、ナカタさんはすでに街を出ていました。
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16章でナカタさんがジョニー・ウォーカーを殺してしまう場面は、どう考えても夢の中の出来事のようで、やっと現実に戻ってきた…と思いきや、彫刻家(ジョニー・ウォーカー)の死体が発見されます。ナカタさんが殺人者になってしまったというのが事実だったのが、なんというかすごくショックでした
だって、ナカタさんって、そういうことから一番遠いところにいる(べき)人じゃないですか? なぜナカタさんを殺人者にしちゃったのか…。このナカタさんは、もしかしたら「私たち」なんじゃないかと思いました。普通に平凡に生きてる、殺人なんかとは関係ないはずの私たちのすぐ隣にも、実はこういう非日常的な危機が存在しているということだと思います。戦争なんか、まさにそうですよね。一人一人はまったく無垢な人たちでも、戦場という極限状態にポン!と置かれた瞬間に、目の前に来た敵(と位置づけられた人)を殺さないと自分が殺されるという、まったく理不尽な異空間に置かれます。そのとき、「私たち」はどういう選択をするのか? 考えたくもないことですが、村上さんはそういう現実もありうるんだということを私たちに知らしめたかったのかもしれません。
ナカタさんは結局、その場から逃げることなく相手を殺してしまうという行動に出たわけですが、この選択は正しかったのでしょうか。正しかったか、間違いだったか…。ナカタさんはついに街を出ます。これまで一度も中野区から出たことが無いナカタさんが。私から見て、ナカタさんの行動は正しかったとはどうしても言えないのですが、ナカタさんの人生が動き始めたことは確かです。
これからいよいよ、いろいろなことが動き始めます。つぎは、記事アップ初登場のまろさんです。よろしくお願いします
*前回の記事をアップしてから、もう10日が経ってたんですね
上の子の学校では、新型インフルエンザのため2度目の学級閉鎖。
9月以降、トータルで9日もインフルエンザのために学校休んでます(本人はまだ罹っていない…)
学級閉鎖が出るたびに、学校行事の日程その他、変更、変更…です。
もう、いろいろなことが、日々、めまぐるしく変化してて、仕事も切羽つまってるし、子どもらの体調管理も気になるし…。
どうにかしてほしいです。まさに정신 없는 상태예요
いつまで続くんでしょうか、こういう状態が…
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コメント
잰걸음으로、辞書になくてあきらめてました。네이버で調べれば良かったんですね。おかげさまでわかりました(^^)。
この章、ナカタさんがゴマちゃんを届けに行くところが好きです。コイズミさん一家がどんなに喜んだか、と思うとねぇ。
あと、ナカタさんと警官とのやりとりもおかしくて笑えます。
ナカタさんは、ジョニー・ウォーカーを殺して以来、ネコとのコミュニケーションが取れなくなってしまったんですね。これはどうしてかしら?
nikkaさんのお子さんの学校では、まだ学校閉鎖まではなっていないんですか。
大人だけの家庭ですと、ニュースで聞くだけで遠い話のようなんです。だけど実際はけっこう大変な状況になっているみたいですね。日本は大丈夫かしら。
投稿: ハーちゃん | 2009年11月 3日 (火) 00時46分
>ハーちゃんさん。
ナカタさんが猫たちと話せなくなったというのは、
なにか象徴的な意味がありそうですね。
ここまで地下でうごめいていたものが、
これから徐々に表面にあらわれてくる感じがします。
*新型インフルエンザには相当振り回されてますよ~
もうクラスの半分くらいは罹患者だし、
学級閉鎖の意味って何だろう?って感じです。
家族の誰かが罹ったら、濃厚感染者としても学校を休まなきゃならないし、逆に学校へ行くことが嫌になる子も出てくるんじゃないかなという危惧もあります。
これって予防接種の体制が整えば、まともな学校生活が送れるようになるんでしょうか?
投稿: nikka | 2009年11月 3日 (火) 20時52分
私も、ナカタさんがネコと話ができなくなったというところが気がかりでした。ナカタさんの力が何かのために犠牲になっているようで。。。カフカ君のために?
カフカ君のシャツについていた血は、ジョニーウォーカーさんのものだってことですよね。ナカタさんと入れ替わっている感じ。お互い気がついた場面が似ているし。
今年の夏に、オタマジャクシが降ってきたという事件があちこちでありましたけど、あれは誰かの仕業だったのですかね。
空から魚が降ってきた話とか、世界の不思議な話って、小さい頃、小学○年生とかによく載っていたような気がします。
잰걸음は単純に、재다の連体形と理解しましたけど、同じことですよね?
インフルエンザはこちらでも大流行。
でも、高校は単位の問題とかがあって、20%以上の生徒が休まないと閉鎖にしないのだそうです。
休みにならないかな~なんて、ちょっと期待しているのですが。。。
投稿: テラ | 2009年11月 5日 (木) 17時54分
>テラさん。
カフカの想像力が、ナカタさんを突き動かしたのでしょうか?
でもそれほど強く父殺しを願っていたわけじゃないのにね。
やはり予言のせいなのでしょうか?
>잰걸음は単純に、재다の連体形と理解しましたけど、同じことですよね?
そうですね! 以前、잰걸음を調べたときに上のように思ったんですけど、今回それを思い出せませんでした(爆)
재다もいろいろな意味がある多義語ですね。
こういうのも覚えていかないとダメですね。
投稿: nikka | 2009年11月 5日 (木) 23時47分
最近、日本語版のカフカを偶然実家で見つけたので
少し読み比べてみました
やっぱり印象違うわ~^^
以前誰かが「ゴマちゃんをコマちゃんだと思ってた」というコメントがあったと思うんですが
私もずっと「コマちゃん」だと思ってたんですよ
それだけでもびっくり^^;
ミミちゃんの名前の由来でもあるプッチーニのオペラ
)
「私の名前はミミ」
歌手のピアノ伴奏したことがあります
部分的にはとても有名な曲です
http://www.youtube.com/watch?v=8aUHReb6Vds&feature=related
妖艶で気まぐれな感じが、ネコの名前にぴったりだなぁと
(伴奏者はものすごく振り回されるんです
とにかく、ゴマちゃんとミミちゃん、よかった
けどナカタさん・・・
nikkaさんの解釈はとても深くてドキッとしました
確かに…誰でも殺人者になりうるのではないかと。
ナカタさんの中野脱出 ドキドキです
私は확실って하다動詞なんだ~(확실했다)とか
細かいことに一々つまづきながら何とか読んでます
投稿: ★honeybee★ | 2009年11月 6日 (金) 15時17分
>★honeybee★さん。
は~い! 私です~。
ゴマちゃんをコマちゃんだと思ってたの
オペラの伴奏ですか!!
すごいですね
教養がないせいか、オペラの面白さがいまいちわからない私です…。
投稿: nikka | 2009年11月 6日 (金) 23時51分