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2010年2月14日 (日)

『해변의 카프카』제28장

★honeybee★さんに続いて、第28章「철학과 여대생의 지적인 매춘」です。

 サンダースおじさんに出会ったホシノ青年。変なおじさんに捕まったと思いきや、「入口の石」のありかを知っているというので、おじさんに勧められるままに女子大生を買うことになります(>必然性がわからない)。その女子大生は、学費を稼ぐためにアルバイトとして売春行為をしているのですが、哲学専攻らしく、コトの途中で哲学的な話をホシノ青年にしたりします。コトが済むと、サンダースおじさんは神社でホシノ青年を待っていて、「入口の石」がある場所に連れていくことにしました。

…以後、ちょっと書くのが憚られるような内容なんですが、おもしろかったので敢えて書いてみます。

 86ページ7行目の「거시기는 질척질척」の「거시기」がわからず辞書で調べたら、①話の途中、人物やものごとの名前がすぐに思い出せない時、その名前の代わりに使う語。ええとその、あのうそれは」、②「ことばがすぐ頭に浮かばないとか言いづらいときに出す語。ええと、あのう」とありました。「ええとその」?「あのう」?…これでは何のことかわからないので、原本を見たら、「あそこ」とありました。…! もしかしたら隠語か?とちょっとドキドキ(?)してしまいました(苦笑) で、まだ気になったものですから、勇気を出して(爆)ネット検索してみたところ、以下のサイトに辿り着きました。

KBS WORLD ●「거시기」について
http://world.kbs.co.kr/japanese/korea/program_kjculture_detail.htm?No=126

「거시기」は上で見たように大きく言って二つの機能があります。一つはすぐ思い出そうとする脳の働きがスムーズに行っていない時に使う代用品としての機能、もう一つはどの言葉を使うべきかはっきり分かっているけれども、その言葉を口にするのが不便だとか、きまり悪い場合に使われる機能です。

…ああ、よかった!(爆) なるほど、そういう言葉なんですね~!
なので、サンダースおじさんもわかってて(ホシノ青年はもちろんわかってるだろうという前提で)、はっきり言葉に出せないから거시기という表現が使われたんですね。

*はあ、なんか書いてて汗かいちゃった(苦笑)

 ほかにチェックした表現は、84ページの「성욕이고 뮈고 없어져버릴 거야(性欲も何も無くなってしまうだろ)」です。「-(이)고 -(이)고」で「~(で)も~(で)も」という意味で、「二つ以上のものを並べてそれをえり好みせず」というときに使います。(빵이고 떡이고 무엇이든 좋아요. パンでも餅でも何でもいいです。)

 同じページの「이런 제기랄!」は「ちぇっ、ちくしょう」という意味で、原本では「やれやれ」となっていました。たしかにここなら、「やれやれ」が合ってそうですね。

ということで、次はまろさんです。よろしくお願いします

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コメント

거시기は私も辞書で調べました。
今楽しんでいる「キツネちゃん、何しているの?」では、やはり(はっきり書きますが)「性器」を意味するのによく使ってます(^^;)。
あと星野ちゃんが支払った代金のことですが、韓国語版では91ページで「2万5千円」になっていますが、原作では「1万5千円」になってますね(100ページ)。26章で星野ちゃんは「2万5千円しか持ってない」って言ってます。
私は原作が正しいと思いますが、どちらが正しい?

投稿: ハーちゃん | 2010年2月14日 (日) 20時48分

>ハーちゃんさん。

そっか~、結構使われてるんですね。
私が気がつかなかっただけで。

料金の件、正しい、正しくないでいうと、当然原作が正しいでしょうね
まさか誤植ってことはないと思うし。
私は、ホシノ君が2万5千円持ってたとしても、料金がその全額とは限らないと思ったのですが。
翻訳のほうは、文脈から、全額支払ったとしたほうがいいと解釈したか、見落として同じにしちゃったか、…かな?

投稿: nikka | 2010年2月14日 (日) 23時12分

거시기!! そうなんだ。私は読み飛ばしていました。何しろ私の実力だと知らない言葉を全部調べると前に進まないので。
勉強になりました。ありがとうございます。


投稿: ソッキー | 2010年2月15日 (月) 09時52分

隠語みたいなのでもう一つ知ったのが
한탕하다です~
「一発やる」みたいな意味ですよね?
(小声で読んでください

私も料金が違うのが気になりました
原作の1万5千円っていうのは、まぁ相場をよく知りませんが
ちょっと安すぎるような気もします…
個人的な意見でございます

投稿: ★honeybee★ | 2010年2月15日 (月) 11時58分

거시기は太王四神記にも出てきたような。本を図書館へ返したのではっきりわかりませんが、スジニがタムドクに対して「거시기님」と使ってたように覚えています。
後者の「きまり悪い場合」の使い方でしたねぇ。
「何で거시기님なんだ?」とタムドクが尋ねる部分もあったような。うろ覚えでミアネヨf(^_^;;;

投稿: ちーたろう | 2010年2月15日 (月) 12時15分

>>必然性がわからない

私もここなんでこんな展開?
なんか読み落としてなかったかなと何回か読みましたが??のままでしたので、ちょっと安心しました。

ううーん。皆さんのコメントに回答したい欲求にかられていますが…いいのでしょうか?

投稿: まろ | 2010年2月15日 (月) 22時37分

>ソッキーさん。

知らない単語を全部調べながらだと、
私もなかなか先に進まないと思います~
調べる単語は、「何度も出てくる」「動詞、形容詞」を中心にしています。

投稿: nikka | 2010年2月16日 (火) 00時19分

>★honeybee★さん。

なかなか書きづらい単語がたくさんあって…
料金についてはノーコメントです

投稿: nikka | 2010年2月16日 (火) 00時21分

>ちーたろうさん。

太王四神記を見ていないので、わかりませんが、
「거시기님」って何でしょうか?
名前が思い出せなかったとか?
口に出すのが憚られる方だったとか?
結構いろいろ使われてるんですね。

投稿: nikka | 2010年2月16日 (火) 00時23分

>まろさん。

どうぞご遠慮なく!
でも答えづらいかな?(苦笑)

投稿: nikka | 2010年2月16日 (火) 00時25分

わぁ、こんなに거시기で盛り上がっていたなんて!
私はずいぶん前に、プサン出身の先生に、거시기は南の地方で普通に使われる言葉なんですが、「あそこ」っていう意味もあるから女性は使わない方がいいですよ、って言われました。
うちのおじいちゃんがよく、「何が何よ」と言っていたので、そういう訳がぴったりの言葉だと思っています。

거시기님って言ってましたね!
好きな人に面と向かって名前が言えないという乙女心が表れていた台詞だったような。。。きゅ~ん

投稿: テラ | 2010年2月16日 (火) 16時24分

少しずつ思い出してきました。
タムドクという人物はヨン様扮する태자님(太子でいいかな?)なんです。スジニはほんとはとある城主の공주님なんだけど、訳あって庶民に。
タムドクは身分を隠して酒場とかうろついたりするわけですよ。そこでスジニと出会うのですが…
途中ばれちゃうんですね、太子様だってことが。その頃にはもうスジニは淡い恋心を抱いているわけで。
だからどうもはっきり名前を口に出せないような…テラさんがおっしゃるように、そう、キューンとなるような場面でした♪

投稿: ちーたろう | 2010年2月16日 (火) 21時12分

>テラさん。

すみません、盛り上げちゃって…(?)
でも、「言いづらいことの代わりに使う」っていっても、
どういう「言いづらさ」なのか、いろいろありますよね。
だからなんか使うのも難しい気がします。
そう、私も「あれがなにして…」みたいな、最近なかなかとっさに言葉が出てこないこともあって、そういうときに使えばいいのかな?とも思ってました。

投稿: nikka | 2010年2月16日 (火) 22時37分

>ちーたろうさん。

거시기님…「あのお方」とか、そういう感じでしょうか

投稿: nikka | 2010年2月16日 (火) 22時40分

恋する乙女としては、「かの君」なんて言ってみたいです
古典的すぎる?

投稿: テラ | 2010年2月17日 (水) 09時14分

>>必然性がわからない

でもちょっとホシノ青年に哲学的なことを吹き込んでおきたかったんじゃないでしょうか?

ホシノ青年もカフカ君に劣らずこの旅で成長していると思います。

거시기・・まったく知りませんでした。
ラジオで使っちゃいけないんだろうなぁ・・(苦笑)

投稿: たま | 2010年2月17日 (水) 19時53分

>テラさん。

さすが史劇に強いテラさんです!

投稿: nikka | 2010年2月17日 (水) 23時53分

>たまさん。

哲学的なことを吹き込むのに、
こういう場面が必要だったかってことですよ
でもホシノ青年らしいといえばらしいのかな?

…ラジオでは…使えないかも。
でも、決して変な意味だけじゃないわけだからね~。

投稿: nikka | 2010年2月17日 (水) 23時55分

高校生でノルウェイの森を読んだときにはびっくりしちゃいましたが、村上春樹って性的なことをさらっと書くでしょう?

それがすごく哲学的だったり、ある意味「入口」の向こう側につながっているような印象を受けるんですよね。

ホシノ君は向こう側には行かないし、向こうの世界を知らない人だけど受け入れるだろうな・・というか。
深読みしすぎかな?

投稿: たま | 2010年2月18日 (木) 09時23分

>たまさん。

そう、必ず出てきますよね。
だからまあいつものこと(?)なんですけどね。
ホシノ君のような存在こそ、重要なのかもしれません。
正しいことをそのまま自然に受け入れ、体現できるような、
世間知らずでもいい意味で無知で無欲な人たちが
世の中をいい方向に導いていく気がします

投稿: nikka | 2010年2月19日 (金) 23時29分

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