『해변의 카프카』제47장
★honeybee★さんに続いて47章です。
韓国語の本には「재생과 구원의 길」(再生と救いの道)というサブタイトルがついています。
時間はあまり重要でなく、食事をしなくても平気で、字というものが全く見当たらない不思議な空間で、カフカ君は少女時代のサエキさんと、大人になったサエキさんに、それぞれ会います。
大人のサエキさんがどうしてもカフカ君に伝えたかったこと。それは、元の世界に帰り、そこでサエキさんのことを覚えておいてほしいということでした。そして「海辺のカフカ」の絵を、ずっと持っていてほしいとも…。
カフカ君はサエキさんを許すことができました。サエキさんの血を飲むという行為は、母を許し、濃い血の繋がりを再構築する儀式のような気がします。「生きるということの意味がわからない」というカフカ君に、サエキさんは「絵を見なさい」「私がそうしたのと同じように」と答えて去ってしまいますが、これは一つの生き方、生き抜く知恵をカフカ君に授けたのかもしれません。
来た道を戻り、「入り口」が開いているうちに元の世界に戻ってきたカフカ君。一度だけ後ろを振り返ったとき、強烈に引き戻されそうになりますが、「元の世界に戻らなければならない」というサエキさんの最後の言葉に、我に返り、戻ってくることができました。ここでは、母としてのサエキさんの、息子であるカフカ君に対する強烈な想いを感じました。
前の章の「カラスと呼ばれる少年」では、克服できなかった父親との確執が描かれていましたが、この章では、母親との関係はフラットになった感じがして、少しほっとしました。親との関係性が以前とは違ってきたことで、これから完全に元の世界に戻って現実を生きていくうえで、今までとは違う世界が見えてくるような気がします。
―心に残った文章
그건 어떤 기분일까? 네가 완전히 너이면서,동시에 온전히 내 일부가 된다는 것은?
それはどんな気分なんだろう? 君が完全に君でありながら、同時に完全に僕の一部となるということは?
나를 기억해 주는 것. 다무라군만 나를 기억해 준다면, 다들 모든 사람이 다 나를 잊어도 괜찮아.
私を記憶してくれること。タムラ君さえ私を記憶してくれたら、他の人がみな私を忘れても構わない。
次はまろさんです。よろしくお願いします~ 残り2章です
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コメント
この森の世界で住んでみたいな、とも思うのですが「活字がまったく存在しない」のでは住めないな、と思いました。
少女の佐伯さんは「ここでは記憶は重要でない」と言い、大人の佐伯さんは「場合によっては何よりも重要なものになる」と違うことを言ってますね。
そしてカフカ君は大人の佐伯さんの言葉に従う...。
もう終わりに近づき、読むスピードも速くなったようだし、辞書を引く回数も減りました。
次(の本)はどうなるのかなぁ(^^)。
投稿: ハーちゃん | 2010年9月 8日 (水) 16時35分
>ハーちゃんさん。
私の活字がない場所は無理ですね。
テレビやパソコンがなくても大丈夫だと思いますが、文字はやっぱりね。
でかけるときには必ず何か読むものをバッグに入れてでかけるので、いつもバッグが膨らんでいます
「カフカ」は、文章はそれほど難しくありませんでしたが、
理解するのはやはり難しい小説でしたね。
次は…またみんなで考えましょう^^
投稿: nikka | 2010年9月 9日 (木) 08時09分
「記憶が重要ではない」というところを読みながら、あの世はきっとそうなのだろうなと思いました。この世の記憶を全部捨てて行くところなのですよね。それで、どんな過去からも解放されて楽になるのかと。
逆に、この世に残る人には自分を覚えていてほしい、忘れないでと願うのでしょうね。記憶の中で生き続けたいと思うのですよね。
カフカ君が最後に母親との関係を修復できたこと、それは中野から甲村図書館に至るまでにしくまれた様々な出来事の結果でしょうか。
父親を抹殺することによって母の愛を手に入れ、それがこれからの生きる力になるわけですね。
海辺のカフカの絵の辺りを読みながら、カフカ君は佐伯さんの死んだ恋人の生まれ変わりなのでは?と思ったりしました。
生まれ変わりって信じますか?
投稿: テラ | 2010年9月13日 (月) 18時04分
なるほど、カラスの少年の章とこの章はお父さんとお母さんの関係を表した章だったのですね。
お母さん(サエキさん)との関係がこの章で清算されて、元の世界に戻ることになったのは、私自身読んでいてとても救われたような気になりました。
前章があまりにも強烈だったのもありますが・・・
振り返ってしまって、引き返そうとしてしまった時、私の第一印象は体の中に入ったサエキさんの血が踏みとどまらせたように感じました。
母として方向を指し示しているような、愛情のようなそんな気がしました。
いよいよクライマックスですね。
責任重大ですががんばります!!
投稿: まろ | 2010年9月13日 (月) 22時56分
少女が그때が来たら완전한 네가 될 거야と言う場面。
あちらとこちらの世界の狭間にいるカフカ君を
強烈に惹きつける言葉ですよね
食事を用意したり、かわいく(?)首をかしげたりする少女が
”望めばいつでも隣にいる”と言ってくれたら・・・
その誘惑に勝てるはずがありません!
それでも入り口が閉まる前に出ることができたのは
やっぱり”母の愛”を確認できたからなんでしょうね~
迷いながらも前に進むカフカ君に勇気をもらいました^^
投稿: ★honeybee★ | 2010年9月14日 (火) 13時10分
>テラさん。
生まれ変わりは、信じますね。
それが思いこみであっても…
投稿: nikka | 2010年9月15日 (水) 00時01分
>まろさん。
カフカ君が元の世界に戻れて、
私もなんだか救われた気がしましたよ。
まあ、春樹さんなので、きっと最終的には健全な世界に戻ると思ってました
投稿: nikka | 2010年9月15日 (水) 00時03分
>★honeybee★さん。
15歳っていうのがキーだった気がします。
これが20歳とかだったら、
カフカ君、戻らなかったかも…と思って。
実際にはつらいことばかりだと思いますが、
強く生きて行ってくれる気がしますね。
投稿: nikka | 2010年9月15日 (水) 00時07分