2008年5月17日 (土)

「魔王(마왕)」第20回

*「魔王(마왕)」第20回 [最終回] のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 階段から落ちたヨンチョルは、肘にひびが入った程度のケガで済みました。病院で気がついたヨンチョルはカン・オス刑事(オム・テウン)に向かって、悪びれるふうもなく薄笑いを浮かべながら「スンギが死んだんだって?」「誰がスンギを殺したんだ?」と言い放ちます。

 カン・ドンヒョン議員から電話で呼び出されたオ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)。カン議員はオ弁護士の正体をキョン社長から聞かされて呼び出したのです。そして12年前のことは、親として最善を尽くしただけで、間違っていなかったと話し始めます。しかし、オ弁護士は「それが許せなかった」と言います。カン議員は息子のために…と言うが、同じように大切な息子を奪われた母親がいたことを徹底的に無視し、踏みにじった。それが一番大きな罪だ、と。

 兄のカン社長がやはり怪しいと思ったカン刑事は、兄のもとに行きます。当然、カン社長は自分の仕業だとは認めませんが、弟が自分を疑い、その疑いが確信になっていることを悟り、「もし自分が犯人だとしたら、お前はどうするんだ?」「俺たちは兄弟だろ」と弟に訴えかけます。カン刑事は「兄さんが遠くに逃げてくれたらいいと思う」と言いながら、次の言葉を残し、立ち去ります。

하지만 난 누구보다 잘 알아. 사람은 과거를 잊어도 과거는 사람을 절대 잊지 않는다는 걸.
(でも、俺は誰よりもよく知っている。人は過去を忘れても、過去は人を絶対に忘れないということを)

 ヨンチョルの怪我を知ったオ弁護士は、ヨンチョルを説得して海外に逃がそうとします。でも、もうヨンチョルは耳を貸しません。最初は、オ弁護士の方が「兄へのすまなさを必ず返すと言ったよな? いいチャンスをやる」と、ヨンチョルを計画に引っ張り込み操ってきたけれど、ヨンチョルは徐々にすべてが自分の思い通りに事が運ぶとことに陶酔して、もうオ弁護士の操り人形ではなくなっていたのです。そしてオ弁護士の心配をよそに、自ら警察に出頭するというさらに挑発的な態度に出ます。まさかファン・デピルが警察に加担するような態度に出ているとは知らずに…。しかし、カン刑事に送られてきた写真に写った傷とヨンチョルが持っていたカメラの傷が一致するとは明確には鑑定されず、結局、ヨンチョルを逮捕する決定的な証拠は見つからずじまいになってしまいます。

 ついにカン・ヒス社長の命令を受けて動いていた人物が拘束され、カン社長に依頼されたことだと白状します。カン社長は逮捕され、警察に連行された兄を見たカン刑事は泣き崩れます。家に帰ると、父親のカン議員が居間でただ一人、座っていました。

난 이 세상에 모든 사림이 행복해 질 수 있는 일은 없다고 생각했어. 누군가의 행복 뒤에는 반드시 누군가의 불행이 있기 마련이지. 그건 어쩔 수 없는 세상이치라고, 그래서 강한 자가 살아남는 거라고 강한자만이 행복해 질 수 있다고 생각했었다. 그게 내 아들들의 행복을 지켜줄 수 있는 길이라고 믿고 있었다.
(私は世間のすべての人間が幸せになれることはないと思っていた。誰かの幸せの裏には必ず誰かの不幸があるものだと。それはどうしようもないことで、だから強い者が生き残るものだと、強い者だけが幸せになれると考えていた。それが息子たちの幸せを守れる道だと信じていた)

 これが父親の最後の言葉となってしまいました。カン議員は心臓発作で世を去ります。そして、すべてを失くしたカン刑事からの電話を受けたオ弁護士。向かう先にはカン刑事がいます。ところが…車に乗り込もうとしたとき、オ弁護士は何者かによって刺されてしまいます…。(犯人は、ソラオンマの裁判のとき傍聴席にいた若者です。おそらく、殺されたテシクの弟ではないでしょうか? 12年前の自分と同じ状況に立たされた少年に奇しくも刺されてしまったわけです。)

 そして二人は12年前の因縁の場所へ…。すでにわき腹を刺されて瀕死の状態にあるテソンと、精神的にボロボロになってしまったカン・オス。テソンの筋書き通り、望むとおりにこの一連の復讐劇を終わらせるには、カン・オスが復讐心によってテソンを撃ち殺すしかなかったわけですが、カン・オスはそうしません。でも、結局揉み合いになった末に、テソンはカン・オスを銃で撃ってしまいます。

살아줘…. 있는 힘껏 최선을 다해…. 살아,태성아.
(生きてくれ、力の限り最善と尽くして)
용서해라 나도 너도….
(許してくれ、俺も、お前も)

これがカン・オスの最後の言葉です。そして、二人を見つけるヘイン。あまりにもむごい場面です。彼女はこの現実を抱えて生きていかなければならないのです。

<終わり>

*実際に、自分が殺人事件の被害者家族になったとき、あまりの辛さに、犯人に対して復讐したいと一度は頭に浮かぶかもしれません。しかも法律で裁けないとなったとき、その犯人を許せるという人は少ないでしょう。でも、このテソンのように自らの手で復讐したとしても、それで犯人から与えられた苦痛は本当に消え去るのでしょうか? このドラマでは、答えはNOです。却ってテソンの苦悩は深まり、何の解決にもならなかったばかりか、さらに悲劇を広げただけでしたから。…非常に重いドラマでした。このドラマがもちろんフィクションだとしても、非常に感情を揺すぶられたし、いろいろと考えさせられるドラマだったことは間違いありません^^

 あ、この「魔王」が日本でリメイクされるそうですね!(以下、ネット記事より引用)

人気グループ、嵐のリーダー、大野智(27)が7月スタートのTBS系「魔王」(金曜後10・0)で連続ドラマ初出演&初主演することが8日、分かった。ジャニーズJr.の生田斗真(23)とW主演。作品は昨年、韓国で放送された人気サスペンスドラマをリメーク。大野は肉親を殺され、復讐(ふくしゅう)を企てる弁護士役に挑み、新境地を見せる。

 キャストについて、友だちの間で話題になってるんですけど、オ弁護士役の大野君は大変ですね…^^;; 見た感じがほんわか、温かい人なので、あの冷徹なオ弁護士の感じをどう出していけるのか…未知数ですね。若干ストーリーは変わるんでしょうが、あれだけ綿密なストーリーをどう脚色するのか、それも気になるところではあります。

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2008年5月 6日 (火)

「魔王(마왕)」第19回

*「魔王(마왕)」第19回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 カン・オス刑事(オム・テウン)が、自分とナヒ(カン・ヒス社長の妻)との不倫関係に気づいたと思ったナ秘書は、自分がスンギを殺したと、狂ったように主張します。カン刑事は兄が信頼していたナ秘書と兄嫁の不倫という事実に憤慨しますが、無実のナ秘書が殺人者になるのを放っておけず、苦渋の決断をし、ナヒにナ秘書のアリバイを証明してくれるように頼みにいきます。

 この19話で、ついに黒幕二人のオ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)とヨンチョルが会う場面が出てきます。オ弁護士はヨンチョルを「형(兄さん)」、ヨンチョルはオ弁護士を「テソン」と呼び、二人の関係が深いことがわかります。これまですべてうまくいっていると歓喜の表情のヨンチョルと、諦めたような涙をためたような表情でヨンチョルにもう役目は終わったから海外に逃げるようにと告げるオ弁護士。きっと以前は二人は同じような情熱で復讐を誓い合っていたのでしょうが、今、このときには気が狂ったように復讐ゲームに酔いしれるヨンチョルと、ヘインの必死の説得に心が揺れているオ弁護士の間には、明らかな温度差が生じています。ヨンチョルはオ弁護士の説得を聞き入れず、最後までやり遂げると言い放ちます。

 結局、ナヒはナ秘書を助けたい一心で警察に行き、真実を話します。それでもナ秘書はその事実を否定して、ナヒを守ろうとします。一方、このことを知って焦るカン・ヒス社長。なぜ自分に一言の相談もなしにナヒに証言させたのかと、カン刑事に八つ当たりしますが、このときのカン社長の様子とヘインの透視から、カン刑事はスンギ殺しの真犯人が兄のカン社長ではないかと思い当たり、ヘインに写真を見せて確認したところ、カン刑事の勘は当たってしまいます。

 捜査が進み、公衆電話からヨンチョルの指紋を採取したことで、警察はヨンチョルの自宅を家宅捜索します。その最中にヨンチョルが帰宅。逃げる途中で、ヨンチョルは階段から落ちてしまいます。

 いよいよ次回は最終回です!


*気になった表現~♪

・지금 경찰에서 당신을 찾느라 혈안이 돼 있습니다. (今、警察で、あなたを探すのに血眼になっています)
*「혈안」は漢字語で[血眼]。日本語と同じですね。

・벌써 잠수 탄 거 같애.
*「잠수 타다」は、ネイバーの流行語・新造語によると、「자취를 감추다」(雲隠れする、行方をくらます)の意。

・지금 강선배 마음이 어디 마음이겠어요? (今、カン先輩は複雑な気持ちでしょうね)
*以前、記事に書いた「어디」の使い方でしょうか。カン先輩の気持ちが正常でない状態だという意味でしょうね。

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2008年5月 5日 (月)

「魔王(마왕)」第18回

*「魔王(마왕)」第18回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 オ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)が実の兄のように慕うスゴンの元を訪れたソ・ヘイン(シン・ミナ)が見たのは、スゴンと並んで写っているオ弁護士の少年の頃の写真でした。そこには紛れもなく、自分が昔会った少年であり、死んだテフンの弟・テソンが写っていました。オ弁護士に心が傾きかけていたヘインにとっては、衝撃的で信じられないことでした。

 一方、スンギを殺した容疑をかけられ拘束されているナ秘書は、自分のアリバイを証明してくれるナヒ(カン・ヒス社長の妻)の名前だけは表に出さずに頑なに固持しつづけます(ナ秘書の弁護士として登場するのは、またまたオ弁護士です;;) スンギを殺し、その罪をナ秘書にかぶせようとしているカン社長のもとには、宅配便が送られてきます。中には、飛行機のチケットと隠れるように飛行機に乗り込むカン社長の写真が…;; しかし、カン社長はナ秘書の私物の中にスンギ殺害で用いた薬物を隠し、それが発見されてしまいます。

 そして、オ弁護士の正体がわかったヘインは、やはりなんとしても彼を止めなければならないと、「自分が一緒にいるからどうかもう止めて」と祈るような気持ちで頼みますが、オ弁護士はそれを拒否します。

해인 ; 자신을 버려서는 안 돼요. 회망을 버리지 말아요.
(自分を捨ててはダメですよ。希望を捨てないでください。)
승하 ; 난 희망 같은 건 믿지 않습니다. 그리고 이미 걸어온 길은 돌아보지 않습니다.
(私は希望なんて信じていません。そしてもはや歩いて来た道は引き返せません。)

 ヘインから止めるように懇願され、大きく心が揺れるオ弁護士…。「どこまで行けば満足なのか…」と自問する場面も見られますが、やはり復讐を続ける気持ちの方が勝つのでしょうか?

 また、ソン・ジュンピョ記者を車で轢いた犯人であるファン・デピルは、カン・オス刑事(オム・テウン)の説得により、自ら警察に赴いて事件について話をします。その中で唯一わかったことは、公衆電話からソン記者の位置を逐一報告してきた人物はどもった口調だったということです(公衆電話からかけてきていたのはやはりヨンチョルだったんですね;;)。

 さて、いよいよ一連の事件の核心に迫ってきて、犯人がオ弁護士(テソン)とヨンチョルの二人だということはわかってきましたが、この二人のつながりはまだ明確にはわかりません。残るは、あと2話! まだ謎が残ってるし、この流れからいくとラストがどうなるのか、非常に気になりますね!

*気になった表現~♪

・해인씨 귀신이네.(ヘインさんは超能力でもあるんじゃない)
*この字幕は、前後の文脈からの意訳でしょうが、「귀신(鬼神)」に「特別な才能のある人(をたとえて言う)」の意味もあるので、こう表現しているのでしょう。
그녀는 연극에는 귀신이다. (彼女は演劇の神様だ)
저 형사는 수사에는 귀신이다. (あの刑事は捜査の鬼だ)

・이래도 계속 잡아뗄 겁니까?(これでもまだしらを切るつもりですか?)
*「잡아떼다」は「しらを切る」意。

・보란 듯이 현장에 손수건을 남겼을 리도 없구요.(これ見よがしに現場にハンカチを残すはずもないでしょう)
*「보란 듯이」は「誇らしげに」の意。字幕では「これ見よがしに」と訳されてましたが、「これ見よがしに」は「여봐란 듯이」という言葉があるようです。

・도련님
*ナヒがカン刑事に対して使った呼び名。「夫の未婚の弟」を指します。

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2008年4月27日 (日)

「魔王(마왕)」第17回

*「魔王(마왕)」第17回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 スンギが殺害された現場を見て、すぐにオ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)のマンションに走るカン・オス刑事(オム・テウン)。あくまで自分はテソンではないし、黒幕でもないというオ弁護士に対して、カン刑事は、テフンのことは故意ではなかったと真実を告げ、本心を語ります。

용서하기 힘들 거란 거 알아. 난 너무 비겁했으니까. 그래도 살아보고 싶었어. 내가 나쁜 놈이라는 거 알면서도 다시 살아보고 싶었어. 살아있는 게 정말 지옥 같았어. 그런데도 그런데도 살아보고 싶었어. 살면서 내내 용서를 빌면 그렇게 살면 태훈이가 언젠간 날 용서해 줄지도 모른다고. 그렇지도 모른다고 믿고 싰었어.
許すことが難しいのはわかっている。俺はすごく卑怯だったから。でも生きてみたかった。俺が悪い奴だとわかっていながらももう一度生きてみたかった。生きていることは本当に地獄のようだった。それでも、それでも生きてみたかった。生きながらずっと許しを請えば、こんなふうに生きていればテフンがいつかは自分を許してくれるかもしれない、そうかもしれないと信じたかった。

 でも、オ弁護士はかたくなにカン刑事の言葉を拒否し続けます。最後にカン刑事は「心の中で千回も一万回も言ってきた言葉を…今さらだと思うが、すまなかった」と言って、その場を立ち去ります。

 そして、スンギの殺人現場にカン社長が残したナ秘書のハンカチのせいで、ナ秘書に嫌疑がかかります。ナ秘書はスンギのもとを去ったあと、カン社長の妻と会っていたせいで、アリバイを主張できず、苦しい立場に立たされ、とうとう逮捕されてしまいます。

*本当にあの時、カン・オスが誤ってテフンを殺してしまった、その時に、お互いに逃げずに真正面を向いて話し合えてたら…こんなことにはならなかったんでしょうね。でも、あの時、二人はあまりにも幼かったんですよね。
 本当は周囲の大人たちが二人の心の傷が残らないようにしなければならなかったのに、大人たちはそれぞれ自分のことで精一杯で、この二人の気持ちにまで考えが及ばなかったし、実際に何もしてやらなかったんですよね…。ここで、かなり複雑な心境になりました。
 今でも苦しみ続けている二人のことを考えたら、周囲の大人たちに対して憤慨する気持ちもあるんですけど、私も親なので、カン刑事やオ弁護士の親の立場、教師や刑事の大人の立場もわからなくないんです。親と言えど人間なんですよね。悲しいかな。正直、自己保身もあるし、自分も傷ついてどうしていいかわからないときもあるし、子どものためを思ってやったことが裏目に出てしまうこともあるし…。難しいです;;

*気になった表現~♪

・석진이한테 실해누명을 씌우려는 겁니다. (ソクチンに殺害の濡れ衣を着せようというものです)
*「누명을 씌우다」で「濡れ衣を着せる」です。

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2008年4月24日 (木)

「魔王(마왕)」第16回

試験が終わったので、ちょっとドラマモードに戻ってみようかと思います^^

*「魔王(마왕)」第16回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 カン・オス刑事(オム・テウン)のもとに、また宅配でタロットカードが届きます。今度は2枚です。一枚はナ秘書のもとに、もう一枚はスンギのもとに。カン刑事は、二人に隠し事はないか再三聞きますが、またしてもはぐらかされてしまいます。ナ秘書にとっては口が裂けても言えないことだし、スンギにとってもゆすりのための重要な切り札なわけですからね…;; 
 ソ・ヘイン(シン・ミナ)に二枚のカードの意味を聞いたところ、スンギに来た赤いカードはエイトソードで「자중지랑(自中之乱)」を意味し、ナ秘書に届いた青いカードはジレンマで「짐퇴양난(進退両難)」を意味すると言います。자중지랑は「仲間同士の争い、内輪もめ」の意で、仲間うちで騙し合い、ついには死ぬという暗示であり、짐퇴양난は「進むことも退くこともできない困難な状態」の意です。
 そして、ついにカン・ヒス社長が動き出します。ナ秘書にスンギの処理をせかし、ナ秘書がスンギに手を加える場所を押さえるために、車にGPSをつけさせます。さらに、自分は済州島に出張に行くふりをして、アリバイ工作をします。直接スンギがカン社長に不倫の事実を密告しようとしたため、ナ秘書は追い込まれてしまい、とうとう性急にことを運んでしまいます。
 でも、これにはカン社長の裏工作があったんですよね;; ナ秘書は友だちであるスンギがボコボコにされるのを見ていられなくて、殺すことまではしなかったんですが、それを利用して、カン社長がスンギを殺してしまいます。あまりに非情なやり方でです。こんなやり方を、おぼっちゃん育ちのカン社長がどうして思いついたのか疑問ですが、妻と信じていた秘書の不倫という事実に我を忘れてしまったんでしょうか…。
 一方、カン刑事はオ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)がテフンの弟、テソンで、一連の事件の黒幕だとわかり、直接オ弁護士に話をしますが、当然オ弁護士はそれを否定します…。

*気になった表現~♪

・전문가들이에요. (プロですね)
*盗みの「プロ」というとき、「전문가(専門家)」を使ったりするんですね。

・조금 전에 운명하셨어요. (先ほど亡くなられました)
*「운명」は「運命」以外に「死ぬこと」という意味もあります。漢字だと「殞命」で、「殞」に「命をおとす」という意味があるそうです。

・보나마나 업무상 과실치사정도로 처리되겠지. (業務上過失致死程度で処理されるでしょうね)
*「-나마나」は「~してもしなくても(無駄だ)」あるいは「~であろうがなかろうが(~決まりきっている)」という感じのときに使います。先日、教科書で勉強しました^^ 「業務上過失致死」っていう言い方が全く同じなことに驚きました。

*ドラマの中で、敵対関係にあるような相手のことを「친구」と呼ぶ場面が多く出てきます。「친구」を辞書で見たら、「親しい友人」の意味のほかに、「同輩やあまり好きでない相手に対するぞんざいな呼び方、おっさん(←お、おっさんって^^;;)」の意味もありました。

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2008年3月25日 (火)

「魔王(마왕)」第15回

*「魔王(마왕)」第15回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 真実に辿り着きたい一心から、ファン・デピルの家に家宅侵入してしまうカン・オス刑事(オム・テウン)。一見、罠にかかったように見えましたが、ファンの部屋から第一の殺人を犯したチョ・ドンソプに送られてきていた手紙と同じものを見つけたことで、カン刑事は、これもまた犯人が仕組んだことだという確信を持ちます。また、ソン記者が言い残した言葉から、どうしてもテソンが生きているような気がして、生きているならきっとテソンが黒幕だという考えに至ります。しかし、何もまだ証拠はありません。

 一方、オ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)はソ・ヘイン(シン・ミナ)と一緒に、ソラを田舎の兄(的な存在の人物)に預けに行きます。その間に二人の間がより親密になったようで、ヘインを家に送りに行ったとき、オ弁護士は思わずヘインの腕をつかんでしまいます。(>このときのオ弁護士の表情…今まで見たことがないような素の表情というか、純朴な感じが出ていましたよね?) ヘインもオ弁護士にひかれているようですね。

 カン・ヒス社長と婦人、ナ秘書の三角関係は、水面下でますます泥沼化していきます;; 今まで放っておいてすまない、新しい気持ちでやり直したいと言って指輪を贈ってくれたカン社長に対して婦人のナヒは、ナ秘書と別れる決心をします。…が、その別れ話をしている場面を写真に撮られてしまい、カン社長の耳に入ってしまうのです(以前、二人の不倫写真をなぜカン社長が持っているのかわからなかったんですが、やはり赤い封筒が届いてたんですね)。カン社長は真面目でいい人であるが故に、自分が最も信頼していた妻と秘書に裏切られたという心の傷は大きかったんでしょうが、もうちょっと二人を待つことができればよかったのに…;; でも、もうダメです。裏切られたナ秘書に対する復讐を企むカン社長は、身辺をうろつかれて迷惑していたスンギの処理をナ秘書に命令します。ナ秘書はスンギから、1週間以内に自分の要求を満たさなければ、二人の不倫をカン社長でなく、怖い父親のカン議員にバラすと脅されていたので、スンギをなんとかするしかない状況になっていきます。

 そしてついにカン議員vsオ弁護士の対決シーン。お互い腹の探り合いという感じでしたが、なかなか迫力がありましたね。二人とも。
 
*気になった表現~♪

・이 사람 이거 완전히 돈 거 아냐? (この人、完全にイカレてるんじゃないの?)
*「돌다」には「頭がおかしくなる」という意味があります。「돈 녀석」で「イカレた奴」ですが、使わない方がよさそうな言葉ですね;;

・자네하고 나 어쩐지 배짱이 맞을 것 같구만. (君と私はなんだか気が合いそうだ)
*「배짱」は「腹の中、腹の底、度胸、太っ腹」などの意味があります。
배짱(을)내밀다 図太くふるまう
배짱(을)부리다=배짱(을)내밀다
배짱(을)통기다 他人の要求などを突っぱねる、図太くふるまう
배짱(을)튀기다 傲慢にふるまう、高飛車に出る
배짱(이)맞다 気心が通じ合う
배짱(이)세다 太っ腹だ、心臓が強い
배짱(이)좋다 度胸がいい

*今回、チョ・ドンソプの裁判で、執行猶予付きの判決が出され、オ弁護士の思惑通りになりました。でもわからないのが、殺されたクォン弁護士にも息子がいて、彼は、いわばオ弁護士の子どもの頃と同じ境遇に置かれたわけですよね(父と兄という違いはあったにしろ)。父親を殺されたのに、その犯人は何も法的に裁かれないという子どもの悔しさと同じ悔しさをオ弁護士は嫌と言うほど味わったはずなのに、どうして…?もちろん、ドラマを最後まで見れば、この展開はなくてはならないものだったわけですけど…。

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2008年3月12日 (水)

「魔王(마왕)」第14回

*「魔王(마왕)」第14回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 交通事故を起こしたファン・デピルはソン・ジュンピョ記者のことを知らないと言っていましたが、実は、やはり過去につながりがありました。ファン運転手が事業主だった修練院が火事になり、その事件を扱った記事を書いたのがソン記者だったのです。その記事は事実とは異なり、ファン親子(父親は校長だった)は金の亡者であるというような内容で、そのせいで父親は学校を退職、ついには自殺し、ファン自身は結婚が破談になっていたのです;;

 オ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)の回想シーン。母親も亡くなり、一人きりになったテソンは、訪ねてきたキム・ヨンチョルに、こう言います。

이제 난 아무도 믿지 않아.세상이 우릴 버렸지만 이젠 내가 세상을 버렸어.
(もう俺は誰も信じない。世間は俺らを捨てたけど、これからは俺が世間を捨ててやる)

そこでヨンチョルは思わず、自分は事件を見ていた、テフンが刺される現場を見たと告白します。今からでもそれを証言してくれというテソンに対して、それはできないと言ってその場から逃げて行ってしまうヨンチョル。実はヨンチョルの両親はカン議員側に丸め込まれてしまっていたのです。おそらくお金を受け取って。

 カン・ヒス社長と妻がいる場所に、キム・スンギが現われ、ナ・ソクチン秘書と妻の不倫をにおわせるようなことを言います。でもヒス社長はスンギの言葉に惑わされる様子がなく、スンギは肩透かしをくう形になります。実際、その後、ヒス社長が独りお酒を飲みながら、オスを呼び出す場面で、なぜか不倫現場の写真を手にしていました。すでに不倫の事実を知っていたんですね。そして妻がスンギから脅迫されていることも知ることに…。

 ソン記者がUSBチップを送ったオ弁護士の姉のもとにカン・オス刑事(オム・テウン)が向かいます。同時にオ弁護士も訪れ、3人で姉のもとに届いたUSBチップを確認しますが、その中には音楽しか入っていませんでした。実は、姉が中身を入れ替えていたんですね。…オ弁護士を守るために。本当のスンハは病気の姉のために学校を辞め、働きに出ていましたが、3年経って姉のもとを訪れたとき、姉はその声が違うことに気がついていました。それでも弟のスンハだと信じたかった姉は、そのままニセのスンハ(テソン)を受け入れたのでした。亡くなった本物のスンハの最後の言葉は「姉さんをよろしく頼む」でした。

 カン刑事はどうしてもファン運転手に対する疑念を捨てきれず、張込みを続けます。何も証拠がないので家宅捜査もできずイライラしているとき、ファンが部屋の鍵を郵便受けに入れて出かける場面に出くわします(>ああ、危険^^;;)。そして、ついその鍵を使って部屋に入ってしまい、部屋を調べているうちに、何者かに頭を殴られ意識を失ってしまいます。

*気になった表現~♪
・황교장을 비정하고 돈에 눈이 먼 교육자로 묘사했구요.(ファン校長を非情でお金に目がくらんだ教育者と描写していたんですよ)
 「눈이 멀다」は実際に「盲目になる」意と「目がくらむ」意があります。他に「눈」を使った慣用表現として、次のような表現があります。
눈이 뒤집히다(ひっくり返る)…目がくらむ、気が狂う、気を失う
눈이 등잔만하다…(怒ったり驚いたりして)目を皿のようにする
눈이 삐다…目がおかしくなる(見誤ったときなど)
눈이 시퍼렇다…ぴんぴんして生きている。「시퍼렇다」は①真っ青だ、②威勢がものすごい、③顔色が真っ青だ、④ぴんぴんしている、などいろいろ意味があります。
눈이 캄캄하다(真っ暗だ)…目がくらんで頭がぼうっとする

・혹시 짐작 가는 점이 있으신가 해서요.(もしかしたら思い当たることがあるかと思って)
「짐작」は「推量、見当、予想」で、「짐작이 가다」は「見当がつく」意。

*今回、非常に複雑だったのは、キョン社長とサンカル、公衆電話をかけてきた人物(おそらくヨンチョル)、ファン・デピルの関係です。(実際のドラマでは割愛されていましたが、台本には、次のような場面がありました。~キョン社長のライターが指紋つきで落ちていたのですが、サンカルはライターを持っていなかったはずだと手下が証言したため、キョン社長は誰かが意図的にそのライターを現場に落としたことを知ります。~さらに)ソン記者の現時点の居場所を一番知っていたのは彼を追っていたサンカルのはずですが、ファンがわざわざサンカルを見たと証言していることから、黒幕はサンカルに(ひいてはキョン社長、カン議員に)ソン記者殺人の嫌疑をかけようとしていると推測されるわけです。実際、キョン社長は誰ともわからない、ある依頼者(>黒幕ですね)からお金を受け取り、その依頼の実行にサンカルを動かし、自分はカン議員の依頼に従っていたというわけです。

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2008年3月10日 (月)

「魔王(마왕)」第13回

*「魔王(마왕)」第13回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 ソン・ジュンピョ記者が交通事故に遭った現場近くに落ちていたのは、キョン社長の店のライターでした。キョン社長はおそらくサンカルから事故の連絡を受けたのですが、一緒にソン記者を待っているナ・ソクチン秘書には伝えませんでした。ということは、やはりカン議員からの依頼とは別の線でも同時に動いていたんですよね(>まだちょっと疑問;;)。ソン記者の残されたカバンからは、赤い封筒に入った「月」のタロットカードと、タロットカード一式(「塔」のカードだけなかった)が出てきました。

 一方、カン・オス刑事(オム・テウン)の実家では、オスの兄・ヒス社長が、父のカン議員がキョン社長を使ってソン記者と取引をしていた事実を後で知り、父に不信感を持ちます。そして、父が自分に相談もせず、自分の秘書であるナ秘書に命令したことで、ナ秘書に対して嫉妬心を感じ始めます。しかも、ヒス社長は、ナ秘書と妻の関係を疑い始めているようで、ますますナ秘書に対する疑念が募ってきます。(>この頃までの“真面目でいい人”のヒス社長がどんどん変わって行ってしまうのが辛い…;;)

 今回の交通事故も偶然ではなく仕組まれたものと疑うカン刑事は、ソン記者を轢いてしまったトラック運転手のファン・デピルの携帯履歴を知らべ、事故直前にひんぱんに公衆電話から電話がかかり、そのかけてくる公衆電話が徐々に事故現場に近づいていることを発見します。(>現場の公衆電話にいたのはヨンチョルでしたよね。ファン運転手を誘導していたのはヨンチョル?) そして、ソン記者が死ぬ前にUSBチップ(オ弁護士が死んだとされているテソンだった証拠が入っている)を送っていた、その送り先がオ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)の姉のもとだということを突き止めます。その頃、姉はUSBチップの内容を確認し、衝撃的な事実を知ってしまいます。(>お姉さんも知らない事実だったんですね~。どんな風にお姉さんを納得させていたのか、気になります。)

 この回では、徐々にオ弁護士に変化が表れてきます。これまで自分の復讐劇にある意味酔っていたような感じがしましたが、ソン記者の病室にそっと花を届けたり、クォン弁護士殺人事件の裁判で無罪を主張したときに被害者家族にくってかかられて迷うような表情をしたり、ソ・ヘイン(シン・ミナ)の母親が作ったチャプチェを口にして涙したり(>亡くなった母親が思い出されて)…。見た目にこれまでとは違う表情を見せ始めます。

*気になった表現~♪

・빡빡머리(坊主頭)
サンカルの「スキンベッド」のこと。「坊主頭」は他に「삭발머리」「중대가리」「까까머리」などの表現もあるようです。

・말 돌리지 말고 원하는 게 뭔지 그것만 말해요.(もってまわった言い方しないで、望みは何なのか言いなさいよ。)
 「말 돌리지 말고」は直訳すると「言葉を回さないで」ですね。

・내 양심을 건드리면 내가 무지하게 착한 행동할지도 몰라요. 그럼 제수씨가 곤란하잖아요?(良心を逆なでされたら私が正しい行動をするかもしれませんよ。それではあなたが困るんじゃないですか?)
 건드리다は「人の心を傷付ける、刺激する」意で、남의 비위를 건드리다(人の機嫌を損ねる)などと使います。「제수씨」はスンギがヒス社長の妻に対して使った呼称で、「弟の嫁」の意味で、ナ・ソクチンと付き合っているヒスの妻に対する嫌味でこう呼んでるようですね。(>最初、「ジェス」っていう名前だったっけ?って思ったのですが…^^;;)

*このドラマの中でしょっちゅう出てくるのが「電話ではなんだから、会ってから話す」といったセリフ。まあ、込み入った話は確かに会ってから話そうとするものだけど、お互い忙しいのになぜ今電話で話さないの? 電話でそのとき話してたらよかったのに…って思う場面がしばしば…^^;; ストーリー展開においては必然だったのかもしれませんが、ちょっと違和感をおぼえました。

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2008年3月 5日 (水)

「魔王(마왕)」第12回

*「魔王(마왕)」第12回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 交通事故で亡くなった本物のオ・スンハ少年は、孤児であり、盲目で病気の姉しかいませんでした。しかも家出少年だったために、死亡したときも身元を証明できる人はいなかったことから、復讐を企むテフンの弟・テソンはスンハに成りすますことを決意したのです。(>それにしても、この成りすましは、ヒジョ~に無理がありますけどね…^^;;)

 そして、この事実を知ったソン・ジュンピョ記者は、オ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)を訪ね、自分と取引をしようと持ちかけ、成りすましの事実を証明する老人の声を録音したUSBチップを渡します。そのとき、オ弁護士にタロットカードを送った人物が、このソン記者だということがわかります。ソン記者はオ弁護士を真似して送ったと言うのですが、「カードの選択を間違えたようですね」と返されます。

 家に戻ったオ弁護士は老人の声を聞き、次の行動に出ます。黄色の封筒2通を前にして、その中から1通を選び(>この選択に、何か意味があるんでしょうか?)、これを持って警察を訪れるオ弁護士。その中にはナ秘書と一緒に怪しげな人物(カン議員が雇ったキョン社長)が映っていました。(>わざわざ自分で持参することに意味があったんでしょうか? これまでは宅配便で送っていたのに?)

 ところで、オ弁護士の回想シーンで、子どもの頃のソ・ヘイン(シン・ミナ)とオ弁護士が偶然雨の日に会い、傘を持っていなかったヘインに貸すシーンがありました。このときヘインが「ありがとう」と言うと、オ弁護士も「僕も、ありがとう」と返し、ヘインが不思議そうな顔をします。この「ありがとう」は、兄のテフンの事件を解決してくれたことに対する感謝ですよね。ということは、オ弁護士はヘインの能力を知っていたことになり、やはりヘインの能力を利用してタロットカードを使い、事件を牽引していたということになります。

 ソン記者は相変わらずいろいろと嗅ぎまわっている間に、キョン社長に尾行されていることに気がつきます。でもこのとき、別の人間(サンカルという名のチンピラ)もソン記者を尾行していました。カン議員が出版社へも圧力をかけてソン記者の記事をつぶそうとしていることを知り、ついに諦めて、カン議員と取引きすることにします。それでカン議員は、ナ秘書に現金を用意させ、キョン社長と一緒にソン記者のところに届けさせようとします。自分が指定した場所に向かう途中、ソン記者はサンカルたちに追いかけられ、車道に飛び出し、トラックに引かれてしまいます。そして息も絶え絶えの中、オ弁護士の成りすましをあばくペン型の録音機を通行人に渡し、警察に届けてほしいと頼みます。でも、その通行人はオ弁護士だったのです;; ソン記者と会う約束をしていたカン刑事(オム・テウン)がその場を通りかかりますが、時、すでに遅し…。現場を立ち去るオ弁護士の後姿を追いかけるカン刑事の背後で、なぜかヨンチョルが電話ボックスに隠れていました…。

*サンカルは誰の差し金でしょうか? オ弁護士はこの間、誰かと携帯で話をしているので、オ弁護士の差し金かとも思ったのですが、ソン記者がカン議員の圧力に屈した後、誰かと携帯で話していたオ弁護士が諦めたように笑うシーンがあります。たぶんこれはソン記者の行動を知ってのことだと思うのですが、そうすると、オ弁護士が話していたのはソン記者の行動を知っているキョン社長ということになりますよね?? しかも、なぜここにヨンチョルまでいるんでしょうか?? この12回で、私の頭の中はグルングルン@@になっていました(苦笑);;

*気になった表現~♪

・사무장님께 긴히 드릴 말씀이 있습니다. (事務長に折り入って話があります)
「긴히」は「긴히다」(きわめて重要だ、不可欠だ)からきた副詞で、「折り入って」の意。

・눈치가 빠른 놈입니다. (勘の鋭い奴だ)
「눈치가 빠르다」で「勘が鋭い、機転がきく」の意。「눈치」が含まれる語彙や慣用句はたくさんあります。
눈치가 다르다 (様子が普段とは違っておかしい)
눈치가 있다 (気がきく)
눈치살피다 (他人の様子をうかがう)
눈치보다 (人の顔色、機嫌をうかがう)
눈치채다 (気づく、感づく)

・생각보다 통이 크구만. (思ったより腹がすわっているな)
「통」は「腰回り、度量」で、「통이 크다」は「度量が大きい」意。


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2008年2月29日 (金)

「魔王(마왕)」第11回

*「魔王(마왕)」第11回のあらすじ&感想など…(ネタバレあります)。

 自宅に来たカン・オス刑事(オム・テウン)に対して、「タロットカードは受け取っていない」と言い張るソン・ジュンピョ記者。ソン記者は昔、カン議員の悪事(?)をあばこうとして逆に痛い目にあわされた経験があり、それを恨みに思っています。今回の事件をきっかけに、昔の恨みをはらそうと企み取材していくうちに、オ・スンハ弁護士(チュ・ジフン)がオスが死なせてしまったテフンの弟・テソンだという事実を突き止めてしまいます。

 オスの父親であるカン議員は、ソン記者の動きを止めようと、裏で動き始めます。裏の世界の人間であるキョン社長に、ソン記者のことを探るように依頼します。12年前の事件のときも、オスがいくら「故意じゃなくて事故だった」と言っても聞く耳を持たずオスを傷つけたのですが、今回もオスの考えなど無視するように、裏で手を回します。

 そして次に宅配便が届いたのは、オ弁護士のところでした。(>え? 宅配便を指示していたのはほかならぬオ弁護士だと思ってたんだけど…??) 中には黄色い封筒に入ったタロットカードが1枚。そして図書館に赴いたオ弁護士はソ・ヘイン(シン・ミナ)を食事に誘います(>ご飯を食べるシーンのオ弁護士…食べ方がかわいぃ~^^)が、「맛있는 밥은 어떻게 먹는 건지 기억하게 해 줘서(おいしいご飯の食べ方を教えてくれてありがとう)」「이젠 해인씨랑 같이 밥 안 먹을 겁니다(もうヘインさんと一緒にご飯を食べることはないでしょう)」と言います。(>意味深ですね…。今回の事件に決着をつけるつもりなのでしょうか?) オ弁護士が送られてきたカードを見ながらつぶやく一言も謎です。「기회를 줬는데 결국 이걸 선택했군.(チャンスを与えてやったのに、結局これを選ぶとは)」(>この時点で私は、もしかしたらヨンチョルとオ弁護士がつながっていて、なんらかの原因で仲間割れして、ヨンチョルがカードを送ってきたのかと思っていました^^;;)

 何を思ったか、オ弁護士はカン刑事に電話して会いに行きます。でも、グデングデンに酔ったカン刑事を前に、何も言わないまま別れます。そして酩酊状態でヘインに会いにいったカン刑事は、はじめてヘインの前で泣き言を並べます。

하느님이 딱 한번은 용서해 주셨다고 생각했는데,그냥 봐 준 척 하신건가 봐요.이렇게 나중에 뒤통수치시려고 봐 준 척 히신건가 봐요.
神様は一度だけは許してくださったと思っていたのに、ただ見逃したふりをしていたようです。こんなふうにあとで不意打ちをくらわせようとして、見逃したふりをしていたようです。

 家に戻ったオ弁護士がシャワーを浴びていると、インターホンが鳴る音が聞こえます。出てみると、そこにはソン記者が…。そして彼は言います。「初対面のごあいさつをしなければならないようですから。チョン・テソン弁護士」。(>さて、これからどうするんでしょうね、オ弁護士は…。)
 

*気になった表現~♪

・피는 물보다 진하단 말도 불변의 진리구. (血は水よりも濃いというのも不変の真理だな)
このことわざは日韓まったく同じですね。

・멀쩡하잖아요. (なんともないでしょう?)
カードを透視中に倒れたというヘインを心配するカン刑事に対して、ヘインが言ったセリフ。自分が元気であるところを見せて、「ほら、大丈夫でしょ?」という感じで。「멀쩡하다」は「完全だ、健康だ」の意味のほかに、「図々しい」という意味もあります。「멀쩡한 놈」で「図々しいヤツ」の意。

*食堂のシーンで、洗面器みたいな容器に入ったビビンバが出てきますが、どうしてもコレがなじめなくて…^^;; どうみても洗面器だから(笑)、それに食べ物が入ってるというのがちょっと生理的になじめません。「大人のための韓国現代童話集2」にも「우정의 양푼 비빔밥(友情のヤンプンビビンバ)」というタイトルの話が出てきますが、この「양푼」が洗面器状の真鍮の容器です。

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