たまさんのところで、「カフカ」に出てくるカーネルサンダースおじさんが使う「 '하게' 체(ハゲ体)」について話題になっていました。
'하게' 체を辞書で見ると、「等称、親しい間からの同輩または目下だが子供扱いできない相手に対する言葉遣い」とあります。日本語で訳すと「~したまえ」みたいな言い方になると思います。ドラマで社長が部下の課長とかに何か指示するときに「早くこの計画を進めたまえ」とか言うような場合に使う言葉です。
でも、ふと思ったんですが、ドラマなんかではこういうシーンを見かけることがある(ような気がする)のですが、実際、会社で上司に「~したまえ」なんて言われることってあるのかな?と。今の私たちの親の世代なら、こういう言葉を使うお偉い方はいるかも?と思いますが、私たちや子供たちの世代がお偉い方(大企業の社長とか会長とか?)になったとき、「~したまえ」とか部下に言ってる姿が想像できないんですよね。私は女なのでよけいにこの言葉遣いが遠い存在に感じるのかもしれません(男性が使う言葉だから)。会社勤めもしてないし
で、日本語には、この하게' 체(ハゲ体)に相当する表現体系みたいな言葉があるのかな?と気になって、たまたま見かけたのが「役割語」という言葉です。
●役割語(ウィキより)
金水敏が提唱した概念であり、話者の年齢・性別・職業・階層・時代などを示す、特定の言葉遣いをいう。人々が実際に用いる言葉遣いではなく、主にフィクションにおいてステレオタイプに依存した表現をするときに用いられる。
たとえば、老人が登場すると「そうじゃ、ワシじゃ」とか言ったり、お嬢様だと「そうですわ。お引き取りになって」とかステレオタイプな言葉遣いになってることって多いですね。そういうのを「役割語」としているそうです。(たしかに、老人だからといって「ワシ」とか必ずしも使わないし、お嬢様だからといって「ごきげんよう、おほほほ」なんて言う人、実際いないですよね。>お嬢様が周りにいないのでわかりませんが
)
この金水敏先生の著書「ヴァーチャル日本語 役割語の謎(もっと知りたい!日本語)」(岩波書店)の中に「~したまえ」というのも出てくるらしいんですよ。ぜひ読んでみたいな~!と思っています。面白そう!!
*ドラマ「不毛地帯」や「宿命1969-2010」などでは、大企業が舞台だったり、上流階級の人々が出てきたりするので、役割後としての「~したまえ」とかお嬢様言葉とか出てきてそうですね。関係ないけど、北村一輝って、顔が濃すぎるけど男前ですね~
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